6/30やりやがったな!
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まいど。OIOI(オイオイとお読みください)です。
6月某日、朝の通勤にて。
この日は朝から雨模様であった。
自宅からの最寄駅は徒歩10分前後のところにあるが、会社までの利便性を考慮して、私は歩いて30分以上かかる別の駅から通勤している。
晴れていれば自転車で駅まで行けるが、雨の日はそういう訳にも行かない。
そのため、雨の日は妻に車で駅まで送ってもらうことにしている(駅までの道のりは、私が運転している)。
この日はいつもより早めに車を駐車場から出し、妻と娘を乗せて一路駅へと向かった。
駅までの道のりには、信号機が4ヶ所設置されている。
タイミングが悪いときには、それらの信号にすべて引っ掛かることもあるが、この日は一回も信号に捕まることがなかった。
「今日はツイてるぞ」
足取りも軽く、私は爽快な気分で電車のホームへと向かった。
私が利用する駅は始発駅である。
ホームで並ぶとき、前から8番目以内であれば座席に座ることができる。
ホームに降りると、私の前にはすでに4名の客が次の電車を待っていた。
雨で傘を持っているため、できればドアの横の席に座りたい(傘を手すりに掛けるため)。
しかし、ほとんどの場合、それらの席は1番初めに埋まってしまう。
傘のために1台遅らせるのも面倒なので、そのまま次の電車に乗ることにした。
電車がホームに滑り込み、客が乗り込んで行く。
前の客に続いて、私も車内に足を踏み入れた。
すると、私が座りたかったドア横の席がまだ空いていたのである。
こういう場合、席にゴミが落ちていたり、席が汚れていたりする可能性もある。
慎重かつ素早く座席を確認するが、そのような気配は感じられない。
こうして私は“特等席”を確保することができたのである。
「やっぱり今日はツイてるぞ」
持っていた傘を手すりに掛け、私は社労士のテキストを開き始めた。
いつもであれば、客が一斉に乗った瞬間、すべての座席が埋まってしまう。
しかしこの日は、いくつかの空席が残っていた。
偶然にも、私の隣の席も空いている。
あまり気に留めずにテキストのページをめくっていると、ホームの方から大きな影がこちらに向かってくる気配を感じた。
嫌な予感を感じる間もなく、その影は私の隣の席に収まった。
影の正体は、体重が100kg以上はあろうかという男性であった。
「暑苦しいなぁ……」
それまでの爽快な気分が、一瞬にして曇っていくのを感じた。
電車が走り出すと、“ヤツ”が何やらモゾモゾし出した。
見ると、頭や顔や体の至るところを掻いているのである。
真っ先に心配したのが、フケがこちらに落ちてくるのではないかということである。
あからさまに嫌な顔をしてみたが、“ヤツ”の手の動きは一向に止む気配がない。
しばらくすると、私の体も痒くなっていくのが分かった。
「コイツ早く降りないかなぁ……」
社労士のテキストを開いてはいたが、その内容は一向に頭に入っていかなかった。
やがて電車は、あと一駅というところまで来た。
やっと解放されると思ったとき、“ヤツ”がおもむろに腰を浮かすのが分かった。
次の瞬間、『ブルブルッ』という振動が座席を通じて私の臀部に伝わってきた。
何が起きたのか分からない私をよそに、“ヤツ”は「フゥーッ」と、幸せそうなため息を一つ吐いた。
「コッ、コイツ、やりやがったな!」
事の重大さに気付いた私は、せめて“嗅覚”の被害を抑えようと、あわててハンドタオルを取り出し鼻に当てた。
しかし、こういうときに限って物事は悪い方向へと進んでいく。
それまで順調に進んでいた電車が、あろうことか速度を落とし始めたのである。
やがて「停止信号のため、少々停車します」という、乗務員の非情なアナウンスが車内に流れた。
必死に息を止めていたが、それも限界に近付いている。
しかも電車は満員で、とても逃避できるような空間はない。
このまま失神すべきか。
それとも呼吸すべきか。
薄れていく意識の中、私は思い切って肺の中の息を吐き出した。
そして、決死の思いで息を吸ってみた。
かすかに感じられたあの“香り”を、私は決して忘れることはないだろう……。
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投稿者:OIOI|2010年06月30日|コメント(1)|トラックバック(0)|▲
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コメント
さわやかなブログになるかと思いきやある意味臭いブログになってしまいましたね。